タクシー運転手って楽な仕事なの?真相を徹底追求

タクシー運転手の仕事にどのようなイメージを持っていますか。お客様を送迎する楽な仕事、長時間労働を強いられるきつい仕事、様々なイメージがあります。しかし、本当にタクシー運転手の仕事はイメージ通りなのでしょうか。 

タクシー運転手の離職率は高い傾向にあります。離職した理由の多くが、タクシー運転手の仕事を楽だと思い、転職してみたものの、実際のイメージとは異なったためというもの。タクシー運転手の仕事へのギャップをなくすためには、その実態を知る必要があるのです。 

タクシー運転手の仕事は本当に楽なのでしょうか。この記事では、タクシー運転手の働き方と、お給料面、取り巻く環境など、その実態と真相を追求していきます。 

タクシー運転手は楽なのか? 

タクシー運転手の仕事が楽だと感じている人たちは、以下のようなイメージを抱いています。タクシー運転手の仕事が楽だと思われる要因についてご紹介いたします。 

人間関係に悩みがない 

タクシー運転手の仕事が楽だと思われる要因として、人間関係の煩わしさがないことが挙げられます。タクシー運転手の仕事は、お客様を目的地まで安全に送り届けること。そのため、1日の大半はお客様と接することが多いのです。 

また、一般企業のように同じオフィスに上司や先輩と一緒に仕事をする勤務体制ではなく、個人で仕事に動いていきます。このように上司や先輩、社内での人間関係は必要最低限になります。 

社会人のストレスの要因としてトップに挙げられるのが、人間関係です。タクシー運転手の仕事は、その人間関係に煩わしさがない環境とされ、楽だと思われる傾向にあります。 

マイペースで仕事できる 

タクシー運転手の仕事は、個人で動き営業していきます。仕事内容も、お客様を目的地に送り届けるだけの簡単な仕事と思われがちになります。それに加え、一般企業のように1つのプロジェクトを複数人で回していくという環境ではないのです。複数人で仕事を行うと、人の都合に合わせ自分の仕事を調整したり、残業を余儀なくされるケースも少なくありません。 

タクシー運転手は、集客を行うのも、エリアを移動するのも全て自己判断になります。無線より配車支持などの要請はあるものの、ほとんどは個人行動になり、責任も全て個人に委ねられます。周りに左右される働き方ではないため、楽なイメージを持たれやすくなるのです。 

休日が多い 

タクシー運転手は労働時間が長い分、休日が多い傾向にあります。実際に、タクシー運転手の隔日勤務の場合、月の出勤が11日〜13日で、その他は公休か明け番で休日となります。そのため、プライベートに時間を取りやすくなり、それが楽なイメージの原因となっています。 

楽よりも、むしろきついイメージの原因 

タクシー運転手の仕事に楽なイメージ抱いている人もいますが、逆に、きついイメージを持っている人もいます。多くの人が抱いているきついイメージの要因についてご紹介いたします。 

労働時間が長い 

タクシー運転手の勤務体制は、時間帯による人員不足を解消するため、隔日勤務を取っている企業が多い傾向にあります。基本的に、隔日勤務は朝から翌早朝まで約20時間の長時間勤務となり、その間に3時間の休憩時間が設けられている勤務体系です。20時間に及ぶ長時間勤務が「きつい」イメージを抱かせてしまうのです。 

しかし、タクシー会社は隔日勤務後の運転手に対し、厚生労働省労働基準局のもと法令に基づいて、拘束時間を遵守しています。そのため、1日の勤務だけみると「きつい」イメージがついてしまいますが、月の勤務で考えると休日が多く、プライベートも充実できる傾向にあるといえるのです。 

給与が安い 

タクシー運転手のお給料は、歩合制を取っている会社が多い傾向にあります。そのため、なかなか乗客を獲得できず、1日の売り上げが目標に満たない場合は、給与が安くなってしまうため、そのようなイメージがついてしまうのかもしれません。 

しかし、言い換えれば、自分の頑張り次第で高収入を期待することができます。高収入を得ているタクシー運転手は、乗客が集まるスポットを研究したり、効率よく配車できるよう独自で工夫しながら成績をあげています。そのため、年齢も関係なく自分次第で高収入を目指すことができるのです。 

ノルマがきつい 

タクシー会社によってはノルマが設定されている会社があります。「ノルマ」という言葉を聞くと、きついイメージを持ってしまう人も多いのではないでしょうか。 

そもそも、タクシー会社がノルマを設定している理由として、運転手の勤務管理があります。タクシー運転手は、1日個人で動くため管理者の目に届かない場所で勤務を行います。極端にいうと、サボろうと思えばサボれてしまうのです。そのため、ノルマを貸すことで、運転手のサボりを防止する目的があります。 

タクシードライバーの実態とは? 

タクシードライバーの仕事が楽なイメージときついイメージをもつ理由について両方ご紹介いたしました。タクシードライバーも他の仕事と同じく、向き不向きがあり、見る人の価値観や主観によって、楽な仕事なのか、辛い仕事なのか捉え方が異なるのです。 

そのため、自分がタクシー運転手の仕事が向いているのか、向いていないかはを判断するためにはタクシー運転手の実態を知る必要があります。タクシー運転手の実態について詳しく見ていきましょう。 

労働時間について 

タクシー運転手の労働時間は、日勤と夜勤、隔日勤務の体系を取っています。会社によって違いはありますが、基本的には以下のような勤務形態を取っています。 

日勤

  • 出勤時間:朝8時〜夕方17時などの8時間勤務。就業時間は会社によって異なります。 
  • 出勤日数:およそ22日〜24日 

夜勤 

  • 出勤時間:夕方18時~早朝2時などの8時間勤務。就業時間は会社によって異なります。 
  • 出勤日数:およそ22日〜24日 

厚生労働省よりタクシー運転手の労働時間が改善されました。日勤勤務においても以下のような規定が設けられています。 

  • 1 日の拘束時間は原則として 13 時間以内  
  • 1ヶ月の拘束時間は299時間が限度  
  • 延長する場合でも最大 16 時間が限度  
  • 休息期間は継続 8 時間以上必要 

隔日勤務 

  • 出勤時間:2暦日で21時間以内の拘束時間 
  • 出勤日数:およそ11日〜13日 

タクシー業界の特殊な勤務形態である隔日勤務。簡単に言うと、24時間働いて、24時間休憩という勤務時間になりますが、日勤勤務同様、以下のように隔日勤務の労働時間に関しても、規定が設けられています。 

  • 1ヶ月の拘束時間は262時間が限度  
  • 隔日勤務後は、継続20時間以上の休息期間を設ける 
  • 1 日の拘束時間が 16 時間を超える回数は 1 か月に 7 回以内に留める 

参照:厚生労働省「タクシー運転手の労働時間等の改善基準のポイント」
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kantoku/dl/040330-12.pdf

給与について 

先ほどもご紹介しましたが、タクシー運転手のお給料に関して「歩合制でお給料が低くなるのでは?」と不安をもつ人も少なくないと聞きます。また、「他の運転手との競争が激しくて実績を取れないのでは?」とイメージをもつ人も少なくないようです。その実態についてご紹介します。 

お給料が低くなるのでは? 

タクシー会社では、ほとんどの会社が歩合制を取っています。先ほども紹介しましたが、歩合制と聞くと、自分の実績がないと給与が低くなるのではと不安に思う人も少なくありません。しかし、タクシー運転手の給与は、「歩合制を取っていても労働時間に応じた、一定の給与が得られるよう保障給を定めなければならない」と定められています。 

多くの会社では、基本給+歩合制となっていて、実績などが基本給にプラスされ支給される仕組みになっています。さらに、未経験を対象に給与保障制度を採用している会社が多く、仕事いなれるまでは、ノルマや売上にこだわらず、安全に営業できるように配慮されています。 

未経験でも稼ぐことができる? 

タクシー運転手は、未経験からでも高収入を狙うことができます。タクシー運転手に転職する人の約7割は未経験者、さらに、タクシー運転手として活躍している人も未経験者が多いのです。 

タクシー運転手が未経験でも高収入が狙える理由は、研修体制の充実と、給与保証制度があります。タクシー運転手に必要な自動車二種免許のサポートを会社がしてくれ、タクシー運転手として必要な技能・地理学などを研修を通じて身につけることができるため、早いうちから活躍していくことができます。 

さらに、入社してしばらくは、月30万円など一定額の給与が保証される給与保証制度があります。そのため、仕事に慣れていないからと給与が下がる心配もなく、安定した給与を得ることができるのです。 

福利厚生 

会社規模にもよりますが、タクシー運転手の福利厚生は充実している傾向にあります。給与保証のような給与制度だけでなく、タクシー運転手が働きやすいよう福利厚生が整っています。 

タクシー運転手は正社員での採用が多く、社会保険や持ち株制度、優秀乗務員を表彰する表彰制度などが設けられ、社員1人1人が安心して働けるような制度が整えられているタクシー会社も増えてきています。 

自動車二種免許の費用を全額会社負担、仮眠室やシャワー室、休憩室などが完備されているタクシー会社もあります。タクシー会社によって福利厚生は異なるため、転職先のタクシー会社を決める際は、福利厚生も確認するとよいでしょう。 

取り巻く労働環境 

タクシー運転手の取り巻く環境についても、近年では変化が起きています。その実態についても詳しく解説いたします。 

年齢が高くても活躍できる 

タクシー運転手の平均年齢は60歳。高齢ドライバーが活躍できる環境なのです。定年制度を設けている会社もいいですが、定年後も雇用を継続してくれる会社も多く、体力的に問題がなければ長く働くことができます。 

自分の体力に合わせ日勤や夜勤などに働き方を変えるなど、高齢になっても無理せず続ける環境を整えられています。タクシー運転手は、ライフワークバランスを考えながら働いていける職業でもあります。 

女性も働きやすい 

近年、女性ドライバーの人口が増えている傾向にあります。平成2年に女性タクシー運転手は、2.06%(6,699人)でしたが、近年、2.8%(9,179人)までに増加してきています。女性運転手は、お客様とのコミュニケーションにおいて好印象を持たれやすいやめ、タクシー業界も女性に対する期待は高なってきています。 

女性ドライバーが安心して働けるよう、産休・育児休暇が取りやすい環境整備を行なったり、設備においても女性専用の休憩室やロッカールームを完備している会社もあります。 

アプリなどのサービスも充実 

近年、IT技術の進歩により世の中が便利になってきました。タクシーの配車に関しても同様で、スマホアプリから簡単に配車予約ができるようになり、利用率も急増してきています。その分、配車依頼なども多くなり、タクシー運転手も効率的にお客様を獲得することができるようになっているのです。 

事故などの危険性 

タクシー運転手の仕事内容は、お客様を送迎するだけの簡単な仕事と思われますが、タクシー運転手は安全に配慮しなくてはなりません。 

国土交通省の調べによると、令和元年の全国事故件数は381,237件、そのうちタクシーによる事故は9,995件となります。タクシーの事故件数は年々減少傾向にあり、タクシー会社による事故減少を目指す各社の安全対策へ取り組みが成果を出しています。 

それでも万が一、事故を起こしてしまった場合に備え、会社で保証制度を設けてある会社もあります。物損、人身、過失の3種類の事故の補償内容について、会社に確認しておくようにしましょう。 

まとめ 

タクシー運転手の仕事は、働きにくい、きついイメージ、逆に仕事が簡単で楽なイメージなど、タクシー運転手の仕事は人により様々なイメージを持たれています。しかし、そのイメージは、一部を見た評価である可能性があります。 

タクシー運転手は、乗客を安全に目的地まで送迎する仕事です。その間、事故を起こさぬよう安全に細心の注意をはらい、業務を行わなければならないため、決して楽な仕事ではありません。 

タクシー運転手への転職を考えたら、勤務実態をみて、自分に向いているか、そうでないのかを考えると、転職も失敗しにくくなるでしょう。 

ABOUT US
経済産業省が推進する「雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援」を活性化させるため、優秀な人材を採用して成長したいとする企業と、社会に出て活躍したいとする人材との転職活動を支援している。