再就職手当とは?条件&計算方法&受給の流れを解説

再就職手当

「再就職手当って何?」「再就職手当をもらうためにはどうしたらいいの?」と思われている方も多くいらっしゃるでしょう。

失業手当は仕事を辞めてから再就職までの期間にもらうことができますが、「再就職手当」は早期に再就職をした場合にもらえる手当です。現在、休職されている方や今の仕事を辞めようか検討していると方には、是非知っておいていただきたい手当となっています。

そこでこの記事は、転職のプロである「転職.jp」の編集部が、再就職手当を受給するための条件や計算方法、その受給の流れについてご紹介します。

目次

再就職手当とは?

再就職手当とは、失業保険を受け取っている方が、その給付期間以内に再就職することができた場合に支給される手当のことです。

再就職手当は「ハローワーク就職祝い金」とも呼ばれており、ハローワークで特定の手続きを行うことで支払われます。

失業手当は、仕事を辞めてから再就職するまでの期間にもらえる手当のことです。一方で再就職手当は、失業手当の支給日数を一定以上残して再就職した場合に受給できる手当のことです。

混同しがちな2種類の手当ですが、失業手当と再就職手当は受給条件もタイミングも大きく異なります。

再就職手当をもらう条件

再就職手当をもらうためには、厚生労働省が定めた条件を「全て」満たさなければいけません。

再就職手当の条件
  1. 受給手続き後、7日間の待機期間が満了した後の再就職であること
  2. 失業手当の支給残日数が3分の1以上残っている状態であること
  3. 再就職先で1年以上勤務することが見込められること
  4. 再就職した会社が前職とは関係ない企業であること
  5. 雇用保険に加入していること
  6. 再就職手当や常用就職支度手当を直近3年間の間で受給していないこと
  7. ハローワークまたは人材紹介会社の紹介で就職を決めること
  8. 再就職先での採用が受給資格決定前に内定していないこと
  9. 再就職手当の支給決定日までに辞めていないこと

再就職手当の計算方法

再就職手当の計算は、支給期間の残日数によって異なります。

受給額

支給残日数 ✕ 基本手当日額 ✕ 給付率

給付率も支給残日数によって以下のように変わります。

給付率
  • 支給残日数が2/3以上:70%
  • 支給残日数が1/3以上2/3未満:60%
  • 支給残日数が1/3未満:再就職手当の支給対象外

また、基本手当日額には上限金額があり、59歳以下と60~64歳では金額が異なります。

基本手当日額
  • 59歳以下:6,105円
  • 60~64歳:4,941円

受給額は、これらの支給残日数・給付率・基本手当日額を当てはめて計算します。

分かりやすいように具体例を見ていきましょう。

⚫会社都合で退職した正社員(30歳)のAさんの場合
支給期間:180日、支給残日数:150日、基本手当日額:6,206円だとすると、
150日  70%  6,206円=651,630円

上記の場合、受給額は65万1,630円になります。

再就職手当は、まとまった金額をもらえる上に非課税なので、確定申告の必要がないこともメリットの一つです

再就職手当の受給までの流れ

受給までの流れ
  • 再就職が決まったらハローワークへ報告する
  • ハローワークで就職の前日に失業認定を受けて、「再就職手当支給申請書」を入手する
  • 新しい就職先で書類に必要内容を記入してもらい、ハローワークに提出する

およそ1ヶ月程度で支給通知書が届き、それから1週間以内に支給されます。

再就職手当における注意点

再就職手当を確実に受給するためには、雇用契約の内容に注意しなくてはなりません。再就職手当は、雇用保険へ加入していることが必須条件であるからです。

たとえ、正社員であっても手続きの不備などによって、雇用保険未加入になっているケースもあります。そのため、雇用保険の加入状況は事前に確認しておきましょう。

アルバイトやパート・派遣社員・契約社員の人でも雇用保険に加入していれば支給されます!給与明細などで雇用保険料が支払われているかどうか確認してみましょう。

再就職手当まとめ

再就職手当は、離職からなるべく時間を空けずに再就職することでもらえます。離職後の空白期間が少なければすくないほど受給金額も高くなるため、再就職できた方にとって再就職手当はちょっとしたご褒美のようなものです。

再就職手当をもらう前に、受給の条件や計算方法・受給の流れ・注意点を把握しておきましょう。また、転職活動を始める前に受給額のシミュレーションを行うことで、転職活動のモチベーションアップにもつながります。早速シミュレーションしてみましょう!

目次