看護学校や4年制大学を卒業し、ついに念願の看護師として働き始めたのは良いものの、「今働いている職場に悩みや不安がある」「想像以上にキツくて続けられそうにない」と看護師を辞めたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
入職した施設の形態によりますが、看護師は夜勤などの働き方や業務内容が肉体的にハードな場合が多く、患者さんや職場の人間関係によって精神的ストレスも発生しやすいです。心と体のバランスを保ちながら仕事とプライベートを上手に過ごさなければ心身ともに限界が来てしまいます。
そこでこの記事では、新人看護師が本当に看護師を辞めるべきかの判断基準について解説していきます。この記事を参考にご自分が置かれている状況と照らし合わせ、現状からの改善に役立てていただけると幸いです。
【看護師を辞めた方が良い場合】
- いじめやセクハラ・パワハラなどを受けている
- 勤務条件が労働基準法に違反している
- 身体的・精神的ともに健康に異常がみられる
【看護師を辞めない方が良い場合】
- 自分が看護師という仕事に向いていないのではないかと思っている
- 看護師としての将来的なビジョンが見えない
- 仕事に対するプレッシャーに耐えられない
- 看護業務についていけていないと感じる
「いじめやセクハラ・パワハラが横行している職場」「労働環境が劣悪な職場」で働き続けると、心の病気になってしまう可能性があります。そのため、毎日職場へ行くのが辛いという方は、他の職場へ転職することをおすすめします!
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看護師を辞めたいと思う新人は多い
看護師を辞めたいと思っているのはあなただけでなく、同じように辞めたいと思っている新人看護師はたくさんいます。まずはじめに、どの程度の方が看護師を辞めたいと思っているのか割合をみてみましょう。
看護師を辞めたい新人の離職率は8.6%
「2020年病院看護実態調査」によると、新卒採用者の離職率は8.6%と昨年の7.8%よりも上昇しており、入職した新人看護師の約11人に1人は何らかの理由により辞めていることがわかります。
全体的に離職率が上昇している原因として考えられるのは、「2交代制勤務の夜勤回数の増加」「人員不足による業務過多」「看護外来の開設に伴う患者さんとの関与」などが挙げられますが、これは表面上の理由に過ぎません。
看護師は肉体的にハードですし、そこに夜勤が加われば尚のこと疲労感は増すでしょう。そこに加え女性が多い職場で、女性特有のギスギスした人間関係や“お局さん“からの何とも言えない圧、医師や患者さんとの関係性といった精神的な気疲れも発生するため心と体のバランスを崩してしまうのは当然と言えば当然なのかもしれません。
新人看護師が辞めたいと思う理由
念願の看護師になれたにも関わらず、何かしらの理由によって辞めたいと思ってしまうのも事実。新人看護師が辞めたいと思う理由は主に下記の7つで、そのいずれかまたは複数の理由が重なっていることもあるでしょう。
- 看護の仕事が思ったようにできない
- 予想以上に業務がハードできつい
- 人手不足による過重労働
- 教育不足が原因で仕事についていけない
- 医療事故が不安
- いじめや嫌がらせをされた
- 残業代・手当がつかない
それぞれみていくので、自分の状況と照らし合わせて、悩みの改善に役立ててください。
看護の仕事が思ったようにできない
看護学校や4年制大学で看護知識を学び、実習を通して技術を磨いたはずなのに、いざ入職してみると何もできない。元々は「○○な看護師になりたい」と自分なりの看護観を持ってこの業界に入ってきたのに、足元にも及ばない。と、自分が思っている看護と実際に自分が行っている看護とのギャップに落胆している方が多くいます。
看護方針は施設ごとに異なり、周りを取り巻く環境によっても大きく左右されます。施設の方針を覆すことは難しいでしょうし、上長の方針に噛み付くわけにもいかないので、自分と職場の価値観の違いもあるでしょう。
また、「もっと一人一人の患者さんと向き合いたい」と思っているのに、業務が忙し過ぎて淡々と事務的にこなさなければならないという理想と現実のギャップに悩まされる方もいて、自分ではどうすることもできない外的要因は多いと思います。
ただ、これは看護師に限らず起こり得る可能性は大いにあり、職場にいる上長や先輩看護師も経験があることかもしれません。もしかしたら同じような悩みを抱えながら奮闘し、なんとか今の状況になれたのかもしれません。信頼できそうな同僚を見極め、悩みのひとつやふたつを話してみることで少し気が楽になることもありますし、何か良いアドバイスをくれるかもしれません。
予想以上に業務がハードできつい
看護師が簡単な仕事ではないことは承知の上で入職した方が多いと思います。しかし、夜勤業務や重症患者さんの対応など、想像を絶するハードさに悩まされる方も少なくありません。肉体的な疲労が蓄積されると精神的にもダメージが響いてきますし、「このまま続けられるのだろうか」と不安に思うのも無理はありません。
下記に、看護師が“きつい“と感じる業務の例を挙げます。
- 重症患者さんが多い
- 施設の受け入れ人数が限界なのにそれ以上の受け入れがある
- 緊急処置が必要な患者さんの受け入れ頻度が多い
- 夜勤の回数が多い
ただでさえきついのに、追い討ちをかけるような業務が続くと参ってしまい、退職を考えてしまう方が多いのです。
人手不足による過重労働
施設形態に関わらず、基本的に看護業界は常に人手不足の状態で、一人あたりが担う仕事量が多いのが現状です。そのため、自分が想像していた以上に心身ともにきついと感じる新人看護師は多いでしょう。
人手不足による過重労働が深刻である理由については以下が挙げられるでしょう。
- 2交代制・3交代制などの不規則な勤務形態
- 看護記録の作成
- 緊急的な入院や急変対応
- 院内研修・勉強会への参加
ただでさえ人手不足で普段の看護業務で忙しいのに夜勤に多く入らなければならなかったり、看護業務以外の業務で時間を取られてしまったりするので、休みなど取れる状況ではないのです。
人は過重労働をすることで肉体だけでなく精神的にもダメージが蓄積されていきます。最悪の場合、休職せざるを得ない状況に置かれる可能性もありますが、人手不足が解消されない病院はたくさんあります。もし自分の病院が人手不足にも関わらず求人を出していないようなことがあれば、絶望感を抱くのは当然です。
教育不足が原因で仕事についていけない
人手不足が原因の可能性もありますが、新人看護師が業務を覚えるための教育体制が整っていないのも辞めたいと思う原因のひとつです。
看護師にはプリセプターといわれる役割があり、プリセプターが新人看護師のそばに付いて業務を教えます。しかし、人手が足りない病院では、仮にこのような教育するポジションがあったとしても、その人自身が業務で忙しく、教える時間が全くないというケースも考えられます。
何も教えてもらっていない状態で数ヶ月過ごし、その後に先輩看護師から「そんなこともできないの?」と言われたり、自ら行動したら「勝手なことはしないで!」と怒られてしまっては、怒りと悲しみが込み上げてくるのも無理はありません。
ただ、病因によっては教育体制がしっかりしている施設もあるので、看護師そのものを辞めるという決断は早いように感じます。
医療事故が不安
看護師は人の生命に関わる責任ある仕事です。患者さんからすれば新人看護師であろうがベテラン看護師であろうが看護師資格を持った立派な看護師なので、「初めてやることなので失敗したらごめんなさい」なんてことは許されません。
心身ともに疲弊している夜勤中に突然急変した患者さんの処置を自分がしなければならない時が訪れるかもしれません。「もしその患者さんを助けられなかったら」「失敗して取り返しがつかないことになってしまったら」とネガティブに考えて不安になってしまい、やらかす前に辞めたいと思う方も少なくないでしょう。
いじめや嫌がらせをされた
下記のような、職場でのいじめや嫌がらせも辞めたいと思う理由のひとつです。
- 無視される
- 仕事を教えてもらえない
- ミスを執拗に叱られる
このようなことが自分の職場で自分自身に起きているのであれば、今すぐ対処法を考えるべきです。なぜならば、そのままいじめに耐えるだけの生活をしてしまっては、いつか精神が耐えられなくなり、仕事を続けることすらできなくなったりしてしまう恐れがあるためです。“自殺“といった最悪の結果を招いてしまう可能性も秘めています。
陰湿ないじめに耐える必要はありません!今の職場よりも良い職場はたくさんあります。背負い込みすぎて心の病気になってしまう前に、他の職場へ転職することをおすすめします!
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残業代・手当がつかない
「残業申請をすると怒られる」という理由から、仕事が終わらず仕方なくサービス残業をしている方も多いのではないでしょうか。ベテラン看護師の中には、「給料が高いから」という理由で看護師を続けている方もいると思います。そのため「夜勤手当」や「時間外手当」がちゃんと支給されないことは看護師を続けるうえで死活問題です。
働き方改革により日本人の働き方は徐々に見直され、時代とともに改善している中で、「せめて残業代ぐらい支給してほしい」という不満から辞めたいと思う方もいます。
残業代を支給することは労働基準法で定められた義務であり、労働者が労働の対価として受け取る当然の権利です。「みなし残業」という言葉もよく使われますが、みなし残業が設定されておらず、あまりにも多くの残業を強いられて残業代が支給されていないようなことがあるようであれば、密かにメモに記録を残し、労働基準監督署に通報するのもアリだと思います。
新人看護師が辞めるデメリット
仕事が辛すぎてこのまま続けていたら精神的におかしくなってしまうなど、心が病んでしまっている場合は早急に辞めるなどの選択肢を取るべきかもしれません。
しかし、看護師として入職して1年未満で退職することは転職や再就職をする際にデメリットにもなります。それではどのようなデメリットがあるのでしょうか。
- 求人の選択肢が少なくなる
- 応募先から「またすぐに辞めそう」と思われる
- お礼奉公中の場合奨学金返還の可能性がある
それぞれみていきましょう。
求人の選択肢が少なくなる
新卒社員が入職してすぐに辞めてしまうと早期退職であっても転職の際には「第二新卒」もしくは「中途採用」という位置付けになります。いずれにしても求人の選択肢が少なくなってしまいます。なぜならば、中途採用はある程度の経験やスキルを持った“即戦力人材“を求めているため、経験者を対象としています。看護師は専門職なのでより技術を持った方が求められます。
“即戦力人材“といわれても経験年数だけ重ねていれば良いのかといわれるとそんなことはないのですが、どこの施設も「臨床経験3年以上」をひとつの基準にしている傾向があるので、その経験の3分の1にも満たない看護師は応募の段階で不利になる可能性があります。
応募先から「またすぐに辞めそう」と思われる
“継続は力なり“という言葉があるように、採用担当からすると、応募者の履歴書や職務経歴書を見たときに前職を1年未満で辞めていたら「またすぐに辞めてしまうのではないか」と疑いの気持ちを持ってしまうものです。
そのため、本来は優秀な人材なのかもしれませんが、そこを見てもらえず書類選考の段階で落とされてしまう可能性があります。せっかく勉強して頑張って取得した看護師の資格があり、働きたい意欲もあるのに中々面接にすら進めないのは辛いですよね。
そんな早期退職によるマイナスのイメージを払拭させる方法としては、選考書類の志望動機や転職理由で納得してもらうしかないと思います。たとえ前職を退職した理由がネガティブな理由だったとしても、それをそのまま伝えるのではなく、ポジティブな理由に変換することを意識しましょう。
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なお、看護師の志望動機の書き方については、下記の記事で詳しくご紹介しています。
お礼奉公中の場合奨学金返還の可能性がある
看護師特有の奨学制度でもあるお礼奉公。この制度を利用する際に様々な約束事が決められており、その中には「○年間はこの病院で勤めること」「約束の期間に満たない間に退職をしたら全額返還」「違約金が発生する」など、働き続けることが前提の約束が多いため、入職してすぐに辞めてしまうとこの約束に抵触してしまい、奨学金を即時返還しなければならない可能性があります。
奨学金の返還に追われ返還ができなくなってしまい破産をするなどの「奨学金破産」も増えてきているようです。ほとんどの場合、奨学金を返還し続けなければならないので、返還すること自体は仕方ないことです。
以下、お礼奉公期間に辞めた際の一括返還の例です。
【お礼奉公期間が3年間(180万円)の場合】
勤務年数1年未満:180万円
勤務年数1〜2年未満:120万円
勤務年数3年未満:60万円
勤務年数3年以上:期間終了
ご覧の通り、一括返還や毎月高額な返還を続けるのは今後の生活を考えても苦しいですよね。その場合、慎重に退職交渉をし、円満退職ができれば、条件次第では分割で少しずつ返還するといった病院との取り決めを交わすことができるので、お礼奉公中の方は一度条件を改めて確認しておくことをおすすめします。
看護師を辞めるべき?辞めないべき?判断基準を紹介
新人看護師が早期に辞めることによるデメリットについてみてきましたが、それでも尚「辞めたい」と思っている方のために、どのような場合に看護師を辞めるべきか続けるべきか、その判断基準について解説します。
看護師を辞めた方が良い場合
看護師を辞めた方が良い判断基準として、「自分の力では解決できない」問題かどうかが重要になってきます。 以下に該当する場合は看護師を辞めることを検討した方が良いかもしれません。
- いじめやセクハラ・パワハラなどを受けている
- 勤務条件が労働基準法に違反している
- 身体的・精神的ともに健康に異常がみられる
結論から言うと、いじめやセクハラ・パワハラを自らの力で解決するのは難しいでしょう。人事部や担当部署、外部機関などに相談することも1つの方法ですが、悩みを相談したことが噂になって、いじめがエスカレートする場合もあります。そのため、他の職場へ転職することが1番の解決策といえるでしょう。
また、今は労働基準監督署の調査や取締りが強化されているとはいえ、自分の勤務状態が労働基準法に違反していてそれを相談したところで対応してくれる可能性は低いことから、勤務条件面が看護師を辞めたい理由である場合も辞めた方が賢明かもしれません。
理不尽な職場環境や過酷な勤務状況は改善の見込みが薄く、そのまま働き続けていると心身ともに本来の自分を失ってしまう可能性があります。最悪の場合、転職することもできず休職の後に退職に至り、復職が難しくなってしまうリスクも潜んでいるため、無理せずに早急に対策を考えましょう。
ただ、これはあくまでも一般的な判断基準になるので、一度自分が勤めている職場に悩みを相談し、改善の見込みがなさそうであれば転職を視野に入れましょう。
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看護師を辞めない方が良い場合
看護師を辞めたい理由が、自分の力で解決できそうな問題である場合、辞めない方が賢明です。以下に該当する場合は、すぐに辞めるのは待ち、現状を改善させるために行動してみることをおすすめします。
- 自分が看護師という仕事に向いていないのではないかと思っている
- 看護師としての将来的なビジョンが見えない
- 仕事に対するプレッシャーに耐えられない
- 看護業務についていけていないと感じる
これらの理由の場合、引き続き看護師を経験したり、自分なりに工夫することで時間が解決してくれる可能性が考えられます。
新卒で社会人になった頃はどれも初めて取り組むことばかりで失敗を繰り返して「自分は向いていないのではないか」と思うものです。社会人として働き始めた人々が全員一度は通る道なので、「次は同じ失敗はしないようにしよう」「次は別の方法を試してみよう」など、前向きに取り組むことで気持ちを前に進めましょう。
また、看護師として将来的なビジョンが見えていない場合、なぜ自分が看護師を目指したのか自分のルーツを思い返してみましょう。もしかすると看護師になった理由が「なんとなく」や「お金持ちの医師と知り合って結婚するため」といった理由だったとしても、自分が仕事をしていて楽しいと感じる部分ややりがいを感じる部分がきっとあるはずなので、それらを紙に書き出し、自分の中の好きを集めることで、何か見えてくるものがあるかもしれません。
看護師は人の命に関わる重要な仕事です。そのため、プレッシャーを感じるのも無理はありませんし、失敗を繰り返すわけにもいかないので業務についていけないと不安に思う気持ちもあるでしょう。
ただ、それは誰しも経験がない頃には必ずといって良いほど思うことなので、経験を積むことで自信がつき、自然と解消されるものなのではないでしょうか。「自分で解決できること」「時間が解決してくれる」ことはすぐに辞めると判断せず、もう少し辛抱して続けてみるべきです。もし続けても改善されないようであれば、その際は転職などを視野に入れても良いと思います。
看護師を辞めたい新人が行うべき対処法
新人看護師の中には「看護師の仕事のきつさに耐えられる気がしないけれど、もう少し頑張ってみたい。」と思っている方もいるのではないでしょうか。看護師は夜勤など勤務時間的にも疲労が溜まりやすく、業務内容もハードなため心身ともに限界に達してしまうのも無理はありません。
そこで、ここからは辞めたいと思う新人看護師が辞める前に行うべき対処法について紹介します。
- 「新人看護師は仕事ができないのは当たり前」と思うこと
- 仕事の悩みは直属の上司に相談する
- 休めそうであれば休む
- 同期と話し合う機会をつくる
- 看護師になりたいと思った理由を思い出す
- お金のためと思って割り切る
それぞれみていきましょう。
「新人看護師は仕事ができないのは当たり前」と思うこと
今まで経験したことがないことをするのに最初から完璧にできるはずがありません。誰だってミスをしながら学び、成長していくものです。
看護師として勉強し、実習などを通して経験を積んだつもりでも、実際の現場ではイレギュラーな出来事がつきものですし、学校で学んできたことが通用しないのは当然ですが、人は失敗を繰り返すと「なぜ自分にはできないのか」「看護師に向いていないのではないか」とネガティブな気持ちになってしまいがちです。
そこで、新人看護師のうちは「仕事ができなくて当たり前」という開き直りスタイルで仕事をすることで、余計な肩の力が抜けてリラックスできるので、細かいことを気にするのはやめましょう。
- 中心静脈カテーテルを閉塞してしまい再挿入
- インスリンの単位や専用注射器を間違える
- 人工呼吸器の接続部が外れてしまう
- 薬剤投与を忘れる
もしミスをしてしまっても、次に同じミスをしないためにどのようにすれば未然に防げるのか。今の自分に足りない知識やスキルは何なのか考え、常に改善しようと努力しましょう。同じミスを繰り返さなければ確実に成長してますし、日々業務を行なっていれば気付かない間に成長しているものなので、「初めてのことは間違えて当然」という姿勢で、最初は時間をかけて丁寧に業務をしましょう。
仕事の悩みは直属の上司に相談する
新人看護師が抱えている悩みはプリセプターや看護師長など、看護師を長く経験してきた方が自分自身抱えてきた悩みであり、同じような悩みを持つ新人看護師に何人も会ってきているはずなので何か良いアドバイスをくれるかもしれません。
「でも、日頃忙しそうにしている上長に相談するなんてできない」と思う方もいらっしゃるかもしれないので、以下に相談をする際のポイントを紹介します。
- 具体的かつ簡潔に伝える
- 自分で行った改善方法を伝える
- 何をアドバイスしてほしいのか明確に聞く
相談をした結果、解決できるかどうかはわかりませんが、もしかしたら悩みの解決の糸口が掴めるかもしれません。誰にも相談せずに一人で抱え込むぐらいなら一度相談してみてはいかがでしょうか。
休めそうであれば休む
「ただでさえ人手不足で業務がいっぱいいっぱいなのに、休んでなんかいられない」「休んだら同僚に何を思われるかわからない」このようなことが頭に浮かび、休まずに頑張っている方も多いでしょう。
しかし、辞めたいと思っている状態は心身ともにだいぶ限界に近づいてきており、状態としては黄色信号の状態です。このまま休まずに無理をするようなことが続けば、精神が崩壊して仕事を続けることすらできなくなってしまう可能性があります。
そんな時は我慢せずに一日でも良いので休みをもらいましょう。一日休みをもらって仕事のことは一切考えずに過ごすことで、心がスッとリフレッシュすることもありますし、自分にとって大事な時間が何なのか自分を理解する瞬間があるかもしれません。
最終的に休職や退職に至ってしまうことの方が周囲に迷惑がかかるので、一度上長に休みをもらえないか相談することをおすすめします。
同期と話し合う機会をつくる
人は他人から本音に近い言葉を聞くと心を開かれたような感覚になり、警戒心を解いて自分も本音を漏らしてしまうという心理があると思います。
そこで、仕事終わりや休憩中など、同期と話し合う時間を設けるのもアリだと思います。新人看護師として同じ日に入社し、苦楽をともにした同期であれば、もしかしたら同じような悩みを抱えているかもしれませんし、周囲には言えない悩みや愚痴を言い合えるものではないでしょうか。
何事も一人で抱え込んでしまうと潰れてしまうことでも、気持ちを共有し合って励まし合うことで乗り越えることができるかもしれません。
看護師になりたいと思った理由を思い出す
学生時代の勉強の日々。「患者さんに寄り添える看護をしていきたい」「〜のような病院に勤めたい」など、看護師になりたいと思った理由がある方も多いのではないでしょうか。
自分がなぜ看護師になりたいと思ったのかその理由を思い出すことでモチベーションが上がり、気持ちを元に戻せるかもしれません。
特に理由がない場合でも、インターネットなどで検索してみると先輩看護師が看護師としてやりがいを感じたことなどのエピソードを掲示板や口コミで見ることができるので、一度目を通して看護師が素晴らしい仕事であることを感じるようにしましょう。
お金のためと思って割り切る
看護師は他業種の新卒者よりも給与水準が高い傾向にあるため、お金のためと思って割り切るのもおすすめです。
新人の年収比較
新人看護師:3780,000円
新卒会社員:2710,000円
だいぶ年収に差があることがわかります。看護師は夜勤手当などの基本給以外の部分で他の職種と差が出ていますが、頑張って国家資格を取得し、過重労働を強いられながら昼夜働いているご自身の努力の賜物ではないでしょうか。
現在お勤めの施設が給料が高いのであれば、お金のためと思って割り切り、次のボーナスが出るまで踏ん張ってみてはいかがでしょうか。
新人看護師が転職を成功させるコツ
転職をしようと決意するも「何から始めればいいのかわからない」「転職がうまくいくのか不安」と思っている方も多いのではないでしょうか。ここからは新人看護師が転職を成功させるためのポイントについてみていきます。
- 転職の理由を明確化させる
- キャリアプランをはっきりさせる
- 教育制度が整った病院・施設を選ぶ
- 事前に職場や施設を見学する
- 看護師の志望動機では「前職への不満」を含めない
- 面接で経験やスキルに嘘をつかない
- 経験者・有識者に相談する
それぞれみていきましょう。
転職の理由を明確化させる
「今の仕事が辛いから」「楽ができる職場に行きたい」など、今の状況から脱したいがために転職してしまうと、入職後に同じ結果を招く恐れがあるため、転職の理由を明確にしておきましょう。
転職理由については、辞めたいと思う理由から探すのがベターです。自分が今の職場で辛いと思うことを洗い出し、それに対する改善方法を軸に転職先の候補を絞りましょう。※ここでいう転職理由は、応募書類や面接などで伝える転職理由ではなく、自分の転職の軸となる求人を探すための転職理由なので、この理由をそのまま応募施設に伝えるのは控えましょう。
【転職理由の探し方】
- 夜勤が辛い→夜勤がない日勤のみの職場を探す
- 患者さんの死に対する恐怖→あまり生死に関わらない施設を探す
- 教えてもらえないのが辛い→教育体制がしっかりしている施設を探す
ただし、人間関係など入職してみなければわからない理由の場合は、現時点ではどうすることもできないのでご注意ください。
キャリアプランをはっきりさせる
将来的に自分がどうなりたいのかキャリアプランを描いた上で転職に臨むことが重要です。新人看護師が1年未満の転職をした場合、自分の実績やスキルをアピールすることができないため、将来的に活躍してくれそうなビジョンをアピールしなければなりません。
キャリアプランを考えるためには、ただ漠然と考えるのではなく5年〜10年後の自分を思い描き、そこから逆算してプランを立てる必要があります。
【キャリアプランの例】
1年目:臨床経験を積む
2年目〜5年目:専門看護師資格を取得する
10年目:プリセプターを経て看護師長になる
これはあくまでも例ですが、より目標が具体的であればあるほど転職理由や志望動機に直結し、一貫性が出て採用選考を有利に進められるので、一度時間を作って考えてみると良いでしょう。
教育制度が整った病院・施設を選ぶ
入職して早いタイミングで転職をした場合、その方はまだ“新人看護師“のままといえます。もし転職先に教育体制がなければ、仕事が覚えられず「自分には向いていない」「これは新人いじめなのでは?」と再びネガティブな思考に陥り、また辞めたいと思いかねません。
そこで、ある程度教育に力を入れている施設を必須条件とすることをおすすめします。「教育制度はどこで見分けるの?」と思っている方は、以下の方法で探してみてください。
【教育制度を調べる方法】
- 施設のホームページを見る
- 看護師に特化した転職エージェントに相談する
- 看護師専用の掲示板・口コミサイトを閲覧する
看護師に特化した転職エージェントであれば、そもそも自分が転職するために必要な知識や情報を得られますし、あらゆる施設の内情に詳しい専任のキャリアアドバイザーに担当してもらえるので入職後のミスマッチのリスクも減らせます。教育制度以外の志望条件についても併せて確認しながら効率的に転職活動を進められるので一度相談してみることをおすすめします。
事前に職場や施設を見学する
業種問わず退職理由で毎度トップ3に入るのは「職場の人間関係」です。仕事をする上で職場の方々と関わらないのは不可能ですし、働く人を選ぶこともできないため、事前に職場の雰囲気ぐらいは知っておいた方が入職後のミスマッチのリスクも減らせるでしょう。
ただ、求人情報や施設のホームページを見ただけでは、実際の職場の雰囲気を把握することはできません。そこで、事前に直接職場を訪れ、見学することをおすすめします。
見学の方法としては、患者さんのフリをして施設のサービスを受ける方法もありますが、病気でもないのに病院を受診するのは気が引けると思うのでおすすめできません。そこで、看護師の転職に特化した転職エージェントを利用することで、リアルな情報を得られます。看護師転職エージェントに在籍している専任キャリアアドバイザーは、直接応募施設とやり取りしているので、施設の内情にも大変詳しいです。また、面接同行や施設見学といった要望にも柔軟に対応してくれるので、希望条件にマッチする施設がみつかったらすぐに相談してみましょう。
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看護師の志望動機では「前職への不満」を含めない
新人看護師が今の職場を辞めたいと思って転職を考えた時に、本当の退職理由はネガティブなことだと思います。しかし、採用選考時にそのままそれを志望動機にしてしまうのは、採用担当からの評価が低くなる行為なので極力控えるべきです。
志望動機については以下のポイントを参考にして考えましょう。
【志望動機のポイント】
- 応募施設を選んだ理由を明確にする
- 看護師としてのキャリアプランを示す
【志望動機の例文】
私は新卒で脳神経外科にて看護業務に従事してまいりました。
そんな中、精神疾患を合併している患者様との出会いがあり、精神疾患について学んだことにより精神科に興味を抱くようになりました。
現代においては精神疾患で悩まされる方々も多く、心のケアは患者様一人一人によって状態が異なるため、日頃から患者様を注意深く観察し、些細な部分にも気づける観察力と、気づきを得るためのコニュニケーション能力が重要である点に興味を引かれました。
「最後まで寄り添える医療を」という理念を掲げている貴院は、患者様との信頼関係を大事にされていると思います。患者様の心のケアだけでなく、体のケアも行い、負担を軽減できるような看護をしたいと思い、貴院を志望いたしました。
面接で経験やスキルに嘘をつかない
新人看護師が1年未満で転職する場合、まだスキルが身に付いていないためアピールできる点が少ないのが現実です。施設への志望動機を伝えたり、自分の将来ビジョンを伝えたからといって中々採用には至らないかもしれません。だからといってできもしないことを“できる“と言ったり、自分の能力を誇張するような発言はしないようにしましょう。
もしスキルを偽ってしまった場合、入職後に職場に迷惑をかけてしまい、自分の首を絞める結果になってしまいます。看護経験が浅くスキルがなくても、看護に対する意欲や将来ビジョンを明確に定めて根気強く転職活動を続けましょう。
経験者・有識者に相談する
過去に看護師として転職に成功した友人や知人に話を聞くことで、事前の対策やアドバイスをもらうのも良い方法です。しかし、実際に身近にそのような人がいない方も多いと思います。
そこでおすすめなのが、看護師に特化した転職エージェントを利用することです。転職エージェントを利用すると以下のメリットがあります。
【転職エージェントを利用するメリット】
- 専任のキャリアアドバイザーに無料で相談できる
- 事前に施設の内情を知れるため入職後のミスマッチのリスクを減らせる
- 質の高い非公開求人を紹介してもらえる
看護師に特化した転職エージェントであれば、転職サイトには載っていないおすすめの非公開求人を紹介してくれたり、過去の実績から様々な施設へのコネクションがあり、施設の内情にも詳しいため、自分の希望を伝えることで希望にマッチする施設を紹介してくれます。また、前述した通り、事前に施設見学などを行ってくれる可能性も高いので、職場の雰囲気などを把握したうえで慎重に転職活動を進められます。
何よりも無料で利用が可能で、業界に精通した転職のプロがサポートしてくれるのは、とても心強いと思うので一度利用してみることをおすすめします。
新人看護師が辞めたい時の心強い味方!おすすめ転職サイト3選
看護師の転職に特化した転職サイトは探すと結構な数があり、「どのサイトを利用すれば良いのかよくわからない」と中々利用に踏み込めない方もいると思うので、求人の質・数ともに業界トップクラスでサポートも充実しているおすすめの転職サイトを紹介します。
転職サイト | 総合評価 | 求人の質や数 | 利用者満足度 | 公式 |
---|---|---|---|---|
看護ルー | 総合人気No.1 非公開求人多数 | 約89,400件 | 満足度96.3% 病院の裏情報を教えてもらえる | 公式 |
レバウェル看護 | 業界最大級の求人数 | 約159,200件 | 最適な求人を提案 | 公式 |
看護師ワーカー (旧 医療ワーカー) | サポートの質が高い | 約33,600件 | 9割以上が理想の転職に成功 | 公式 |
ナースではたらこ | 逆指名求人が魅力 | 約95,600件 | 時間が不規則な人でもOK | 公式 |
ナース専科 (旧ナース人材バンク) | 年間利用者10万人以上 | 約210,000件 | 地域専任のコンサルタントが在籍 | 公式 |
それぞれ全国に対応しており求人数も多いため、どれを利用すべきか悩むと思いますが、転職サイトはサイトによって特徴や強みが異なるため、複数のサイトを併用し、自分に合ったサイトをメインに使うことをおすすめします。それでは、実際の利用者からの評価が特に高い上位3サイトを詳しく解説していきます。
第1位 看護ルー(看護roo!)
【看護roo!の基本情報】
- 運営会社:株式会社クイック
- 求人数:約89,400件 ※2024年10月時点
- 対象職種:看護師・准看護師・保健師・助産師
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- 対象職種:看護師・准看護師・保健師・助産師
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看護師を辞めてよかった!転職した看護師さんの体験談を紹介
「今の職場は辛いけど看護師は辞めたくない」「どの施設に行っても同じ苦しみを味わうのか」など、現状を抜け出したいけれど、その先のことが不安で動けない方のために、実際に看護師を辞めて転職してよかったという体験談を紹介します。
救急外来からクリニックへ転職!精神的な負担が減りました
クリニック勤務(45歳女性)
救急外来では外来の診療時間外の緊急患者さんの受け入れや救急車で救急搬送される患者さんの対応をメインに行っていました。
急変対応が主なので短い時間の中で必死に頭を回転させて医師の介助に努め、患者さんやそのご家族への対応をするなど、常に時間に追われながら判断しなければならない点に苦労しました。
急な欠勤者が出た時や夜勤などの勤務調整が難しく、業務以外でも勉強会を行っていたため、思春期の子供の子育てと仕事の両立が難しいと思うようになりました。
夜勤などがないクリニックに転職してからは家事や子育てとの両立のための時間調整や休みなど、相談に乗ってくれるのでとても助かっています。救急患者さんの対応もないので、精神的な負担も減ったように感じます。
救急外来や急性期病棟では急変患者さんの対応や重度の症状を抱える患者さんの対応に追われ、肉体だけでなく精神的なプレッシャーも多く感じることでしょう。日頃の夜勤勤務なども自律神経の乱れから体調に影響を及ぼす可能性があります。その点、クリニックは夜勤がなく、急変患者さんの対応もないため、仕事と家庭の両立を目指している方にはおすすめの施設といえます。
急性期から精神科へ転職!残業が減って身体的・精神的疲労も軽減しました
精神科病棟勤務(42歳女性)
精神科病棟は急性期病棟とは異なり、一人一人の患者さんに寄り添ってゆっくり時間を過ごせる病棟です。一人の患者さんとの付き合いも長くなるので、コミュニケーションを取りながら身体・精神の両面からサポートできる点が良いと思います。
急な対応などがあまりないため、残業などが少なく、心身ともに余裕を持って働くことができています。このような職場だからなのか、人間関係も良好です。
一人一人の患者さんとコミュニケーションを取りながら過ごす精神科は、他の病棟と比べると医療行為が少ないです。急性期病棟などと比べると時間の流れがゆっくりで緊迫した空気がないため、ピリピリしている現場である可能性は低いでしょう。精神科では男性の看護士も多い傾向にあるため、女性特有のギスギスした雰囲気にもなりづらく、人間関係が良好な施設が多いようです。
急性期から療養型へ転職!患者さん一人一人とじっくり関われるようになった
療養病院勤務(24歳女性)
療養病院は長期入院の患者さんが多く、一人一人とじっくり関われるのが魅力です。
急性期と比較すると病状が安定している患者さんが多いので、次に回る患者さんなどスケジュール立てて動きやすく、時間にゆとりを持つことができるので、心身ともに余裕を持って働くことができています。
急性期病棟は一人の患者さんと長く関わるのが難しいことが大半です。患者さんに寄り添った看護を目指したい新人看護師には「イメージと違った」という意見は否定できないでしょう。
療養病院では症状が安定した患者さんが長くいることが多いので、じっくりと患者さんと関わり、症状が安定しているため急なバタバタもなく穏やかに過ごせることが多いので、患者さんに寄り添った看護をしたい方はそれを実現できる可能性が高いかもしれません。
新人看護師の転職に関するQ&A
最後に新人看護師が転職の際に疑問に思うことをまとめました。気になる項目があったら参考にしてください。
- 看護師を辞めたいと思う主な理由は何ですか?
-
看護師を辞めたいと思う主な理由は、職場の人間関係や業務量の多さ、仕事が給与に見合っていないなどの理由が多いです。看護師は肉体労働であり人の命に関わるという精神的ストレスも多いことから、徐々に心身を蝕み、「辞めたい」というトリガーが発動しやすい職種といえます。
ただ、人それぞれ価値観が違うので、周囲に流されることなく、最終的には自分が後悔しない選択を選べば良いと思います。
- 新人一年目看護師の基本給与の相場はいくらですか?
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新人一年目看護師の基本給の相場は20〜21万円です。ただし、基本給以外に通勤手当や夜勤手当、施設によっては時間外手当が支給されるケースもあるため、総支給額は26〜28万円が相場といえるでしょう。
- 新人一年目で退職する場合でもボーナスはもらえますか?
-
新人一年目で退職してもボーナスはもらえる可能性があります。ボーナスの査定期間はほとんどの場合半年間です。
【ボーナス査定期間の例】
12月賞与:査定期間 4月〜9月末
7月賞与:10月〜3月末ボーナスの支給タイミングによって査定期間が異なるため、査定期間を経てボーナスが支給された後に退職の意思を伝えることで、一回分のボーナスをもらえます。
- 新人一年目で退職する場合の有給休暇はどうなりますか?
-
有給休暇は以下の要件を満たす場合に最低でも10日以上付与されます。
【有給休暇付与要件】
- 6ヶ月以上継続勤務
- その期間の働くはずであった労働日の8割以上出勤
この2つの要件のいずれも満たした時に有給休暇が発生するため、一年目でも有給休暇を有するケースがあり、有給休暇が付与されているのであれば退職前に申し出ることで有給消化できます。
- 看護師が辞めたいと思った時に利用すべきおすすめ転職エージェントは?
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看護師の転職に特化した「看護roo!」や「ナースのお仕事」などの転職エージェントがおすすめです。できればサイト閲覧だけでなく、無料で相談できる転職支援サポートを受けましょう。また、看護師から他職種への転職であれば「doda」や「リクルート」などの全業種・職種に対応した総合転職エージェントの利用をおすすめします。
- 新人一年目で妊娠した場合は退職するしかありませんか?
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退職せずにそのまま勤めることが可能です。
現在は産休や育休の制度が充実しているため、それらを活用して休職することができますが、育児給付などを受給するためには、雇用保険の加入期間が1年以上なければならないので、制度が混同しないように注意してください。
まとめ
学生時代に頑張って勉強をして看護師資格を取得し、念願の看護師として働き始めたのは良いものの、すぐに辞めてしまうケースは多いです。
原因として看護師の人手不足による過重労働やピリピリとした職場の人間関係によって心身ともに追い込まれ、「自分に看護師は向いていないのではないか」と日々自信と気力を失ってしまうことが挙げられます。
以下の理由により辞めたいと思った場合、新人一年目でも辞めることをおすすめします。
- いじめやセクハラ・パワハラなどを受けている
- 勤務条件が労働基準法に違反している
- 身体的・精神的ともに健康に異常がみられる
上記のように自分の力では解決ができないような理由の場合は、改善の見込みが薄いので早めに見切りをつけ、転職を検討しましょう。そのまま働き続けて精神が崩壊してしまっては、社会人として仕事を続けること自体ができなくなってしますので、思い切って行動に移しましょう。
また、看護師として転職を検討する場合は、「看護ルー」「レバウェル看護」「看護師ワーカー(旧 医療ワーカー)」などの転職サイトを利用することで転職活動をスムーズに進められます。あまり頑張りすぎず、肩の力を抜いて仕事をしましょう。そして、自分の看護観を実現できる看護師を目指してください。