「もう何もかもが嫌だ」「もう何もかもやめたい」など、人間関係で悩みを抱えた時や自分の思い通りにならない出来事が起こった時に、どうしても思ってしまいますよね。
家事や育児・子育て、仕事など、自分のキャパを超えてしまうような膨大な「やらなければならないこと」が増えてくると、何もかも投げ出したくなったり、つい人に当たってしまったりしてしまうことがあると思います。
この記事では、「何もかもが嫌」な状態になった時の心理状態やその原因について解説した上で、対処法についても触れていきます。行動別・思考別に分けて解決策を解説しているので、何もかもが嫌になったと感じた時に是非参考にしてください。
何もかもが嫌!もう何もかも嫌になったと思う時の心理状態
「何もする気が起きない」「何もかもが嫌になった」こんな状態の時、人は下記のような心理状態に陥っています。
- 現実逃避がしたい
- 人生に疲れた
- すべてにイライラする
- 自分を責める
- 人間関係も嫌になる
それぞれ確認していきましょう。
現実逃避がしたい
「何もかも嫌」という心理状態の時は、現実から逃げ出したいという状態であることが多いです。
- 仕事でミスを連発してしまった
- 思ったような成績を残せない
- 苦手な人に会わなければならない
- 友人や恋人とうまくいかない
- いじめを受けている
上記のように、仕事やプライベートで失敗が続いてしまったり、自分の思い通りに事が進んでいなかったりすると現実から目を背けたくなる時もありますよね。「明日だけは仕事に行きたくない」「たまには自由に過ごしたい」と思っても現実的には難しいため、負の連鎖に陥ってしまうのです。
人生に疲れた
「自分の人生はこのままで良いのだろうか」「幸せになれるのだろうか」など、日頃から仕事や家のことなどで時間に追われた日々を過ごしていると、急に将来が不安になり、とてつもない虚無感に襲われることもあるでしょう。
「忙しい」の「忙」は“心を亡くす”と読みます。人はゆとりや余裕がなくなり、心と体のバランスが崩れた時に人生そのものに疲れたと思ってしまい、その状態が続けば続くほど「何もかも嫌だ……」とネガティブな思考になってしまうのです。
すべてにイライラする
普段は何とも思っていないことがやけに目についたり、耳障りだったりする時はありますよね。「もう何もかもが嫌だ」と思っている時は、自分に起こり得るすべての出来事に対してイライラしてしまう状態でもあります。
多くの方は日々少しずつ蓄積されていくストレスを、睡眠や食事などの欲求を満たすことで解消させたり、好きな物事に取り組むことで回復させたりしようとします。
しかし、一定期間内にストレスを抱え込みすぎてしまうと、溜まっていくストレスに対して回復が追いつかず、コップに溜まった水がこぼれ落ちるように我慢の限界に達してしまい、「もう何もかも嫌になった」と思ってしまうのです。
自分を責める
仕事で失敗が続いてしまったり、人間関係に疲れて「何もかも嫌だ」と思ったりしている時に、以下のように思ってしまう方もいるのではないでしょうか。
- こんなことを言われてしまうのは自分が悪いから
- 私はダメな人間だ
- 自分は本当にどうしようもない
上記のように、過去を後悔して自分を否定してしまう時もありますよね。周囲の人から気になることや傷つくようなことを言われてしまい、それをしばらく忘れられない時に深く考えてしまい「何もかも嫌だ」という心理状態から抜け出せなくなります。
人間関係も嫌になる
何もかも嫌だと思っている時は「誰も自分のことを理解してくれない」「誰と話しても意味がない」と思ってしまい、人と関わりたくないという心理状態であることが多いです。
人から優しい言葉をかけられても「何も知らないくせに」「放っておいてほしい」というようにすべて突っぱねてしまうため、一人ぼっちになり心理状態を悪化させてしまう可能性があるので注意が必要です。
何もかもが嫌になってしまう原因
人が「何もかもが嫌だ」と思ってしまうのには、日常における様々な出来事の蓄積が原因であり、一つの原因だけではないように感じます。
果たして原因にはどのようなものがあるのでしょうか。ここからは、何もかも嫌になってしまう原因について紹介します。
- 心に余裕がない
- ストレス
- 嫌なことが重なった
- 悩みを一人で抱え込んでいる
- 嫌な人と関わらざるを得ない状況にいる
それぞれみていきましょう。
心に余裕がない
仕事や恋愛、家事や子育て、友人関係などに追われて時間にゆとりがなくなると心に余裕もなくなります。
心に余裕がなくなると人の話を聞いていても常に他のことを考えて全く聞いていなかったり、常に誰かに見張られているような落ち着かない状態や時間に追われている感覚に陥ってしまったりしてしまいますよね。
心に余裕がない時は情緒不安定な状態でもあるため「すぐにイライラして怒る」「泣く」など、人と関わると精神的にしんどいのですべてが億劫になります。そして、一人で何もしない時間が増えればその分考え込んでしまい、最終的に「何もかもが嫌」な状態になってしまうのです。
ストレス
ストレスは大小異なるものの誰しもが抱えているものです。「上司に怒られた」「会いたくない人に会わなければならない」「恋人や友人と気まずい事があった」など、日頃から徐々に蓄積されていくストレスが溢れ出して限界を迎えた時に、「もう何もかもが嫌だ!」という思いに至ります。
ストレスを溜め込んで爆発してしまう人は、自分の考えや意見を押し殺して我慢するタイプや、ストレス発散方法がわからないタイプの方に多く見られます。日頃から徐々に溜まっているストレスに気付かず、ふとした瞬間に「プツッ」と糸が切れたようにすべてがどうでもよくなってしまうケースもあります。
嫌なことが重なった
仕事やプライベートでそこまで大きなトラブルはないけれど、立て続けに嫌なことが起きて「呪われてるのか?」と思う時もありますよね。
あまりにも嫌なことが起きるので何をするにしても前向きなイメージが持てず、「これ以上余計なことをするのはやめよう」「自分は何をやってもダメだ」とマイナスの方向にいってしまいます。このように、行動できなくなると次第に気持ちも後ろ向きになり、何もかも嫌になってしまうのです。
悩みを一人で抱え込んでいる
あなたは悩みを人に言えず、周囲の人を頼ることができず一人で抱え込んでいませんか。これは真面目な人やプライドが高い人にありがちで、何か壁にぶち当たった時に人に迷惑をかけるわけにはいかない。と一人で無理をしたり、レベルが低い人だと思われたくない。恥をかきたくないという思いから一人で抱え込んでしまうケースが多いです。
人は一人で生きていけるはずがありませんし、今までも周囲の支えがあったからこそ生きてこられたということを忘れずに、気楽な気持ちで人を頼れるように考え方をシフトしましょう。
嫌な人と関わらざるを得ない状況にいる
「毎日職場で苦手な先輩と話さなければならない」「姑がきつい」「苦手な取引先との打合せがある」など、嫌いな人や苦手な人と関わらなければならない時に「もう何もかも嫌だ。。」とつぶやいてしまいたくなりますよね。
知人や友人など、会う必要がない人であれば良いですが、職場や親族は会わないわけにはいかないので、このような変えようのない状態に絶望を感じてしまうのです。
何もかも嫌になった時の対処法【行動編】
何もかもが嫌になってしまった時に何も行動を起こさずじっとしていては、状況は変わらず何の解決にもならないので、まずは勇気を持って行動を起こしてみましょう。何をどのように行動すべきなのかは、以下の内容を参考に自分の状況に合った行動を起こしてみてください。
- 何もかもが嫌だと思う理由が仕事の場合は転職を考える
- 何もせずに休む
- 旅行する
- SNSを見ないようにする
- プロに相談する
- 合わない人とは距離を置く
- 元気になるような名言を調べる
それぞれみていきましょう。
何もかもが嫌だと思う理由が仕事の場合は転職を考える
「職場の人間関係に悩まされている」「仕事がうまくできず毎日会社に行くのが辛い」などの場合は、思い切って転職してみるのも良いと思います。人間関係で悩んでいるならば、同業種や同職種に転職すればこれまでのキャリアを活かしてステップアップの道もありますし、収入額を維持したまま転職も容易でしょう。
もし仕事内容が辛いのであれば、未経験で別業種や職種にチャレンジすることで、心機一転リスタートすれば心も体もリセットされて尚良いかもしれません。今は転職サイトや転職エージェントもかなりの数存在し、転職がしやすい環境が整っています。まずは転職サイトで求人情報を見たり、キャリアコンサルタントの無料相談に申し込んだりするなど行動を起こしましょう。
何もせずに休む
何もかもが嫌な状態にある時は、心も体も余裕がなく時間にゆとりがないケースがほとんどなので、何もせず休むという行動を起こすことも大事です。何もせず休むというのは、普段忙しく何かに追われている人からすると“もったいない時間の使い方”かもしれません。
しかし、心に余裕がない人にとっては自分の部屋でゴロゴロしたり、のんびりテレビを観たり、読書しながらティータイムする時間こそが心を普通の状態に回復させる良い方法なので、ゆっくり過ごして心身を解放することを意識しましょう。
旅行する
日常生活はルーティンであることが多いので、心をリフレッシュしようしてもその都度嫌なことを思い出してしまいネガティブな感情が消えないこともあります。そこで、現実逃避ではないですが、遠くの見知らぬ場所や自分が行きたかったところに旅行し、非日常に触れることで心を癒してください。
レジャー施設やスポーツ、アウトドアといったアクティブなプランも良いですが、疲れ切っている人には美しい景色や心身ともに沁みわたる温泉など、自然に触れながらくつろげる場所がおすすめです。中々遠出するのが難しい方は、近くの高級ホテルに泊まったり、スーパー銭湯やサウナで過ごすだけでも気持ちが晴れると思います。
SNSを見ないようにする
SNSが広まり、有名人が誹謗中傷を書かれて傷ついているケースがあるように、SNSは人の心に大きな影響をもたらすようになりました。そこで、日頃から頻繁にSNSを閲覧していた人は、見ないようにするだけでも状況が良い方向に向かうかもしれません。
自分への誹謗中傷に限らず、他人が他人に対して行っているコメントと自分を照らし合わせ落ち込んでしまったり、日々を楽しそうに過ごしている知人や友人の投稿を見て、自分の状況と比べて落ち込んでしまったりしてしまう可能性もあります。今まで何となく見ていたSNSの時間を自分の今後を考える時間とし、インターネットの見知らぬ人々に頼らず、連絡が取れる身近な人を頼って相談してみても良いかもしれませんね。
プロに相談する
嫌な気持ちを一人で抱え込んでしまい、今更周囲の人に頼れない場合、精神科医やカウンセラーに相談するのも良いと思います。プロの専門家であり見知らぬ人であれば気軽に話せることもあるでしょうし、何より心のケアができる人に相談できるのはメリットといえます。
今までの経緯や今の状況を素直に話し、客観的な視点でアドバイスをもらうことで、解決に向けて新たな気付きが得られるかもしれません。
ただ注意点としては、一度相談に行った精神科医やカウンセラーが自分に合わないと感じたら無理に通うのはやめましょう。心のケアができる専門家ではありますが、相手も一人の人間です。人と人との相性は存在するので、一人の専門家に固執する必要はありません。
合わない人とは距離を置く
「この人苦手だ」というような人間関係で悩んでいる場合、そのままにしておくとその人との関係がこれからも続くような気がしてどんどんネガティブ思考になってしまうので、極力距離を置くように心がけ、新たな出会いを求めるなどの対策を取りましょう。
合わない人が職場や親族関係の場合は、部署や仕事内容を変更して極力コミュニケーションの頻度を減らしたり、信頼できる家族に正直に打ち明けて協力してもらったりするようにしましょう。
元気になるような名言を調べる
歴史に名を残した偉人は「何もかも嫌だ」という状況を乗り越えて成功した方々がほとんどです。ベストヒットした名曲を生み出した音楽家や人気漫画家、小説家なども心に沁みる素晴らしい名言を残しているので、元気になるような名言を調べてみましょう。
インターネットで調べればいくらでも出てきますし、名言を集めた書籍なども販売されているので、著名人の様々な感性に触れ、あなたの心が少しでも前向きになれると良いですね。
何もかも嫌になった時の対処法【思考編】
一度負の連鎖に入ると、ネガティブ思考になり、そこから抜け出すのが難しくなります。そこで、何もかも嫌だと思った時の考え方のポイントについて紹介します。
- 自分を肯定する
- 心に余裕を持つ
- 「まあいいか」と思い込む
- 人によって考え方が違うことを理解する
それぞれみていきましょう。
自分を肯定する
「自分なんてダメだ」と思っている人がうまく物事を進められるイメージは持てませんよね。「自分なら大丈夫」「自分ならうまくできる」このように、自らの能力を認め自ら励ますことはマインドコントロールする上で重要なことです。
ただ、「何もかも嫌だ」と思っている状態の時は、何もうまくいっておらず自分を低く見て否定している状態といえるので、そんな簡単には自分を肯定できないかもしれません。
そんな時は、何でも良いので今まで自分がやってきたことで成功したことを思い出してみてください。また、趣味など得意なことがあるのであれば今すぐやってください。自分を肯定するには自分に自信を持たなければならず、自信を持つためには何かしら成功させて自分で自分を褒める状況を作るのがベストです。
心に余裕を持つ
これができていれば「何もかもが嫌だ」という状況にはなっていないかもしれませんが、心に余裕を持つために、まずは忙しさから解放され、のんびり過ごせるタイミングを作ってください。そして、自分に自信を持って肯定した状態をキープしてください。
「自分ならできる」というポジティブな状態は、物事を自らの意思で決断し、堂々と振る舞うために必要な心で、堂々とした振る舞いこそが心に余裕がある状態といえます。「自分の考えは間違っていない」と自分を信じられるようになれれば、きっと今までよりも生きやすい人生になっているはずです。
「まあいいか」と思い込む
真面目な人にほど起こることですが、ちょっとしたミスや他人から言われたことが頭から離れず、へこんでしまいズルズル引きずった経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。また、中途半端が嫌いで何事も徹底しすぎて疲れ切ってしまい、何もかもが嫌になってしまった方もいると思います。
そんな方には、「まあいいか」「なんとかなる」という言葉を常に念頭に入れて過ごすことをおすすめします。何事も多少の気楽さを持って取り組むことでリラックスして取り組めるので、結果的に良い結果となり、心にもゆとりができるのではないでしょうか。
人によって考え方が違うことを理解する
「十人十色」という言葉がある通り、十人いれば十通りの考え方があり、人それぞれ考え方は異なります。日頃はわかっていても自分に余裕がなくなると「なぜ理解してくれないのか」とベクトルが自分に向いており、人に否定された時に反発心が芽生えてしまい、心身ともにストレスを受けます。
もし人と意見が食い違ったり、人との関わり合いの中で理解し合えないことがあっても、「こういう考え方もあるのか」とプラスに捉えることで、人間関係に関するストレスも軽減できるでしょう。
何もかもが嫌になった時の対処法11選!まとめ
日常生活を送っていると誰でも嫌になることが必ずあります。辛いと感じる時は一度立ち止まり、ゆっくり深呼吸してください。一度冷静になることで見えてくるものがきっとあります。
「もう何もかも嫌だ」と思って何事も一人で悩み続けるのではなく、周囲に相談してゆっくり休みをもらうなり、専門家に相談するなりして誰かの力を借りてください。自分を追い込んでしまう方は少なからず真面目な部分があるはずなので、そんなあなたの真面目さを知っていて、助けになってくれる人が必ずいます。
この記事では何もかも嫌になってしまった時の心理状態や対処法についてみてきましたが、世の中には心に余裕を持てるようになる書籍がたくさん出ているので、休みをもらってお茶やコーヒーを飲みながらゆっくり本を読むことをおすすめします。この記事を読んで、明るく前向きな気持ちで過ごす方法を実践して日々の辛い思いを癒しながら元気に過ごしていただけたら幸いです。